「い~く~み~。何の連絡もなしに……」


家に帰ると、お母さんが少々怒り気味で私を出迎えた。


「ごめんなさい……その、友だちの家で飲み明かしちゃって……」


私は”彼氏”という言葉を使うのが恥ずかしくて、思わず”友だち”と言ってしまった。


こういうところが、実家暮らしだと面倒なのだ。