「ここだよ」


そう言って彼はアパートの引き戸を引いた。


ストーキングしていた時と違って、今日は堂々と入っていける。


中央に階段があって、その両脇に部屋がある。


陽平さんは向かって右側の部屋の鍵を開ける。