それはまだ、人々が争いを知らなかった頃。
世界に、消えゆくものが、何ひとつなかった頃。
世界は、大地の神ロミと、空の神レシュが見守っていました。
ふたりは、とてもかわいらしい、ふたりの子供を造り出しました。
水の精霊ロニ。
風の精霊ロシュ。
ロニは、深く澄んだ穏やかさと、聡明さを。
ロシュは、意思の強い光と、力強さを。
それぞれ、ロミとレシュから受け継いでいました。
それぞれ似通った、だけれど少しずつ違う、この青色の子供たちを、ロミはことのほか愛していました。
なぜなら、この青い星を癒し、潤す子供たちだったから。