「大丈夫か?双葉」

「今、双葉が風邪をひいて俺が

付きっきりで看病をしている

「大丈夫だよ ゴホゴホ」

「ゴメン」

「なんで一夜が謝るの?」

「何か…謝っちゃって」

「はは何それ」


双葉は貧血なので

明日病院に採血しに行く

母さんも父さんも仕事で

俺が連れていくことになった

そして俺たちはあることを

知ることになる

「ハイ…では神谷さん

針刺しますね

「ううっ」

「痛いのか?」

双葉はゆっくりうなずく

「はは」

「なんで笑うのよー」

「ホントに痛いんだからねー」

「わるいわるい」

こんな小さい針でも

痛いって言う双葉は可愛い

ふとカルテを見ると

家族欄のところに俺は目を

奪われた。

そこには

『養女…神谷 双葉』

と書かれていた

「おい双葉これ」

「え?」

双葉もこれを見て

目が点になっている


家に帰ってこのことを

親に言うととんでもないことが明かされた

「双葉は亡くなったお父さんの

弟の子供なんだ」

「「え?」」

「一人になった双葉を俺と母さんは

一夜と一緒に育てることにしたんだ」

一瞬、何が何だか分からなかった

俺と双葉が兄妹じゃない

「父さん俺、双葉と結婚する」

「「「え?」」」

「俺たち付き合ってるんだ」

「そうか…良いぞ」

「ホントか?」

「ああ…

いずれかはそうなるだろうと思っていた


でもちゃんと双葉を大事するんだぞ」

「ああ 約束する」

この時、

母さんと双葉は目が点になっていた


「やったな双葉」

「うん…」

「泣くなよ!」

「だって嬉しいんだもん」

「幸せにするだから俺と

結婚してください」

「はい」

泣きながら双葉が答える

なんて愛おしいんだろう