― 一夜 ―

今日は美夏との約束の日

「一夜くーん」

「おっ美夏!」

今日も俺は君に

嘘の笑いをしてしまう

「まった?」

「全然!ってか美夏かわいすぎ」

「もー、一夜君ったら!」

「ははは」

俺たちは今、

新しくできた遊園地にいる

「一夜君あれ乗ろうよ!」

「うんいいよ」

軽く10個のアトラクションを

楽しんだところで

「はぁー疲れた」

「そうだな」

「ねぇ、一夜君キスしてよ!」

「はぁ?」

「お願い」

「仕方ないな。一回だけだぞ」

「うん!!」

俺は美夏にキスをした

「一夜?」

「え?」

美夏の声じゃない

この声は俺の大好きな声

その声の持ち主は

そう双葉

「…双葉」

「…」

「なんで」

「双葉ちゃーん」

「え?」

「あっお兄さん!」

「は?

なんで双葉と秋が一緒にいるわけ?」

「なんでって俺と

双葉ちゃんは付き合ってるからだよ」

「え?双葉とお前が」

ふと双葉を見ると

双葉は泣きそうになっている

何でだ?

「一夜彼女いたんだね」

双葉に言われてビックとした

「まあ…うん」

「お互い恋いする時期も一緒なんだね」

「そうみたいだな」

「じゃあね行こう秋君!」

「うん」






―双葉―

まさか一夜と美夏ちゃんの

キス現場を見てしまうなんて

マジ最悪だ。消えてなくなりたい

私の頬から自然に涙が流れていた

私は涙が秋君にばれないように

「秋君ごめんね…

今お母さんが急用でここまで

来てるって言うから帰るね」

「あっうん」

「ごめんね…バイバイ」