帰り道




「ありがとね...」


あれから柊の家に帰って勉強を二時間した後帰ることになった。柊が送ると言うので柊に送ってもらっている。


「いや、別に...。ちょっと心配だし...」


「え、あ...うん...柊も心配ってするんだ...」


「はっ!何言ってんだよ!妹いるから慣れてるだけで!」


「はいはい。わかったから」


ちょっと柊をからかっちゃった感じになったかな?なんか変な感じ。


そんなことで私が笑っていると柊が思ってもいないことを聞いてきた。


「な、なぁ...。妃って好きな奴とかいんの?」


え...?


「はぁっ!?」


「いや、なんとなく聞きたくてな...で、いんのかよ?」


柊の真剣な顔。ちょっと怖いな...。


「い、いないよ?私そういうの興味ないし!コイバナとかしたことないんだよね!」


「そうか...」


「う、うん!」


そういうと柊の表情が優しくなった気がした。柊の優しい顔は本当に落ち着くなぁ。


「で、でも柊からこんな話が出てくるとは思わなかったなぁ〜。誰かいるとか?」


「...うん」


え?うんって言った?
「うんって言った!?」


「あ、ああ。てか、お前元気いいな...」


「そんなのどうでもいいよ!!え?誰々?どんな人!?」


私は柊の顔に顔を近づけながら聞いた。


「うっせぇ...!」


柊はこっちに顔を見せようとしない。腕で顔を隠している。その隙間から見えた顔はちょっと赤くなっていた。私はとっさに柊の腕をどかした。


「柊!大丈夫!?顔真っ赤だよ!?熱あるんじゃ...」


私は柊の額に自分の額を当てた。


柊はさらに真っ赤になったが熱はないようだった。


「あ、よかったぁ...。熱なくて...。それにしても柊大きいね!本当にギリギリだったよ」


柊は黙ったままだった。柊はこっちを見ようともしない。


「柊...?」


柊の顔を覗くとさっきより顔が赤くなっていた。


「あ、まじやべぇ...」


「大丈夫?もう帰っていいよ?帰れるし」


「あぁ、ごめん。今日だけそうする...。じゃ、気を付けろよ」


「う、うんって柊!」


自分が気を付けろとか言っておきながら柊は思い切り前の電信柱にぶつかった。私は柊にかけよった。


「柊!本当、大丈夫?今日の柊さっきからおかしいよ!」


「だ、大丈夫だから...」


そう言って帰って言った。ちょっと柊の様子を見て私も帰った。
何か私したかな?