さすがですね


柊がまともに学校にきはじめて二週間ぐらいたった。まだ、クラスのみんなと馴染めていないようだった。唯一の友達の時雨君は柊と一緒のクラスだからまぁ問題はないだろう。
今は一時間目の授業をうけている。隣の席のルナは真面目に授業を聞いているようだった。私もしようと気持ちを切り替えているとルナが手紙を書いて私に渡してきた。なんだろう...?手紙を開くとそこにはこう書いてあった。


『柊って人と交流はあるの?』


はぁ...?私はルナの方を見たが何食わぬ顔で授業をもくもくとうけていた。私は悩んだ。
な、なんて書けば...。交流はあるがこれは隠しておいた方がいいのだろうか。いや、でも親友に嘘はいけないよね!私はこう書いてルナに渡した。


『あるよ』


ルナは顔色一つ変えずにまた手紙を渡してきた。


『やっぱりね。あの人学校にも来てるのも見たし、ないはずないと思った』


やっぱりルナは凄い。私が考えていることが手に取るようにわかっている。ルナも柊の事が気になるのかな?私は思った事をそのまま書いて渡した。


『うん。やっぱりわかってるよね。柊の事気になるの?』


ルナから手紙が帰ってきた。


『いや、妃が那奈先輩にあんなこと言われて黙ってる訳ないと思っただけ』


はぁ...!さすがだよ!やっぱ凄いよ!わかってらっしゃる!まじ感激!あ、でもこれは言っとかないと...。私はこう書いた。


『さすがだね。那奈先輩には黙っててくれる?』


ルナに渡した。ルナは手紙を見るなり私の方を見て口パクでこう言った。


『も・ち・ろ・ん』


最後に笑ってくれた。
ルナァァ...!私の唯一の親友。そして幼馴染。私は笑顔で言った。


「ありがとう!」


周囲の視線が私に向けられる。私は授業中だということをすっかり忘れていた。私はとっさに謝った。授業が終わった後ルナと一緒に先生から呼び出しをくらい放課後反省文を書かされて部活に行けずに今日は終わった。