『えっ?』
『さっちゃんって、佐知子じゃないよな?』
『…何言ってんの?』
頭の中で、色んな文字が踊る
もうすでに頭の中はパニックで
体の奥底のわけのわからない部分から、変な汗が出てくる
『もしもしって電話に出たら、何も言わず切れたんだ。で、おかしいと思って、メール履歴見た』
嘘っ
はる、知ってた…
様子が可笑しかったの、知ってたから…だ
知ってて、何も言わず、私に笑いかけてくれてたの?
私、はるのこと、本当に傷つけてた…
涙が溢れおちた
それは、同時に認めた事を意味する合図になる
何の言葉も出ず、ただ涙が溢れた