翌日。

2日目の授業内容は、全部オリエンテーションだった。

今は2時限目、数学の時間だ。

誰もが黒板に書かれたことをしっかりノートに書き写しているが、黒崎と加藤だけは例外だった。

ノートに書き写すどころか、机にうつぶせになって居眠りをしている。

そんな2人を先生と真田は溜め息をつきながら見ていた。

ついに、先生の怒りが爆発した。

「ぐぉらぁぁぁぁぁぁ!!お前ら、入学早々居眠りとはずいぶん度胸のある奴等だな!」

黒崎と加藤を含め、クラスメイト全員の眠気が覚めた。先生は構わず怒鳴り続けた。

「廊下に立っとれ!!!!!」

何年前の教育だよ。

そう思いながら、黒崎と加藤は水の入ったバケツを持って廊下に向かった。


キンコーンカーンコーン。

2時限目終了のチャイムが鳴り、黒崎と加藤は教室に戻った。

「隼人、お前のせいでオレまで巻き添えくらっちゃったじゃん!これじゃ、中学の時と何もかわんないよ。」

「いや、お前も寝てたし、オレたちはどこに行っても廊下に立たされる運命なんだよ。」

「運命!!!それなら納得!!」

こんなしょうもない会話をしながら、2人は黒崎の机に目を向けた。

すると、机の上に丁寧におられた1枚の紙が置いてあった。

「なんだ、この紙?」