あたしがジーっと料理を眺めてると、伊月くんがスルッと腕を離した。
「俺……ちょっと挨拶周りしてくっから。一人でいれるな?」
「めちゃくちゃ心細いけど大丈夫です」
「ほんとに大丈夫かよ……。話し掛けられてもあんまり相手にすんな」
「……はーい」
やっぱり、こういう時に改めて知るんだ。
伊月くんはあたしとは次元が違うセレブで、神城グループの御曹司なんだ……って。
不安だなぁ……。
「キョロキョロすんな。俺の女なんだから堂々としてろ」
「……うん!」
そいえば前に、パパラッチされた時も同じ言葉言ってくれたね。
神城グループ御曹司の彼女として、もっとしっかりしなきゃ!!
美味しい食べ物でも食べてテンション上げよっと♪
お皿にたっぷりのごちそうと、オレンジジュースであたしは満足!
「……いただきまーすっ」
セレブのご飯美味しい!