すっかり暗くなったハワイの空を、伊月くんの別荘のバルコニーから眺める。
ほどよく吹き込む風が気持ちいい……。
「なぁ、チビー」
「はい?」
振り返ると、お風呂上がりで髪が濡れたままの伊月くんが立ってた。
セットしてない茶髪も普通にカッコイイ……。
なんか悔しい!!
「チビ。もし俺がお前のこと好きって言ったらどーする?」
「えっ………嬉しいです。神城くんに言われたら」
………なに言ってんのあたし!?
目の前にいる神城くんもあたしの言葉に、びっくりした表情を浮かべる。
絶対にからかわれる……。
それでまた、あたしをイジメて面白がるんでしょ?
神城くんはグッと強くあたしの手首を掴んで、耳元で囁いた……。
「お前……ほんっとバカ」