コイツはずっと俺の専属おもちゃだから彼氏なんて許さねぇ。
「チビ。彼氏禁止。俺の駒兼おもちゃなの忘れたか?」
「厳しすぎ……。あたしも恋したいのに…」
「ほんとに貰い手なかったら俺が百歩譲って貰ってやるよ」
「丁重にお断りします……」
「すんなよ!」
あぁ……やっぱコイツに嫌われてる。
チビのことなんて好きじゃねーよ。
そう思い込ませる度に、ズキッと心の奥が痛む。
なんで一方通行で一人で好きになってんだよ!
……ほんとに欲しいモノは手に入らない。
「チビ!どっか行くか」
「行きたい!あたしもセレブの仲間入りですね~♪」
「そのセレブの基準が分からん……」
「神城くんはもうセレブだからですよ!」
ガキの頃から、こんな生活が当たり前だから本気で分かんない。
セレブってそんなに憧れるモンなんだ。