別荘から歩いて5分ほどの一軒家を訪ねる。
チビは不安そうな顔でキョロキョロしながら、俺に隠れた。
「はーい……あーっ!伊月じゃん!おっひさぁ~♪」
「久しぶりだな、莉理」
「ちょー久しぶり~!ちゅー……」
俺の頬にキスをして抱きつくコイツは俺のいとこ。
ずっとハワイに暮らしてて、日本人の顔したアメリカ人って感じ。
チビはキョトンとして俺の後ろに隠れたまま。
「莉理。お前に頼みがあんだけど……」
「なぁに?」
「コイツの友達になってやって?」
「うわぁ~お♪小さくてかわいい♪あたし、神城莉理(Kamisiro Riri)!伊月のいとこだよ!16歳で同い年かな?よろしくねっ」
「あっ……こ、恋華です!よろしくね!」
このチビは悪いヤツじゃないけど、引っ込み思案だから友達少ないはず。
チビに友達を紹介してやるのが目的。