そんな伊月くんに見惚れてボーッとしてるあたしにデコピン!
「アホ面してねぇで行くぞ!」
「ア、アホじゃないもんっ……英語しゃべれるし…」
「ふてくされるなって。……ほら。どーぞ、お嬢様」
「へへっ♪ありがとう、伊月くん!」
助手席のドアを開けて紳士的にあたしを乗せてくれる。
カッコイイ~!
運転する姿もなかなか様になってるし!
日に日にカッコよくなりすぎです……。
車でネオンの街中を通り抜ける。
あたしは窓の外を眺めて、これからのことに胸を弾ませてた。
「今日はどこに連れてってくれるの?」
「着いてからのお楽しみ~」
「……あたしまだお祝いの言葉もらってないですね」
「誕生日おめでとう」
「心が込もってない!」
素直に言ってくれないのが、伊月くんの性格でもあるんですが……
会社の人達はみーんなあたしに「おめでとう」って言ってくれたのに。
大好きな人からも言われたいです!