びっくりした恋華の顔は、まだどこか幼くてかわいい。
ギュッと抱きしめればすっぽり俺の腕の中に収まる。
「高校生活であたしの思い出は不思議なことに伊月くんでいっぱいです！」
「俺も。だってお前がいっつも俺にくっついて来たから」
「そんなことないよ～。伊月くんがあたしのところにいたんです」
「……それもそうだな」
「なっ、なんだか伊月くんらしくないよ……。あっさり認めちゃうなんて…」
俺らしくないなんてごもっとも。
久しぶりに恋華に触れられたことが嬉しくて、無駄に素直になる……。
すぐに結婚したいけど4年は我慢。
でも同棲できるだけ幸せか……。
「4年後……幸せにしてやるから」
「待ってるよ！伊月くんの奥さんになれるのはあたしだけです！」
「生意気。今晩イジメ確定」
「う``！ご、ごめんね～」
いや、生意気じゃなくてもイジメてたけどな。
恋華の側にずっといられるの俺くらいだろ？
だから責任持って幸せにしてやる。
