春の眩しいほどの太陽がカーテンの隙間から射し込む。
眩しさで思わず目を細めた。
「ここでお弁当食べたね……。もう伊月くんにお弁当作ってあげることないのかな?」
「俺の側にいれば少なからずある。その時は……マズイの作るなよ?」
「作らないもん!」
いつも俺らが座ってた場所……
今日で座るのが最後って……なんだかなぁ。
次は誰がこの空き教室を使うのか気になるところ。
「……お父さんとお話できましたか?」
「あぁ。恋華の就職先は俺の会社の事務として確保したから……安心だろ?」
「ありがとう!伊月くんの会社か~……立派なんでしょうねっ♪」
「さぁ?どうだろうな」
「気になる~」
俺を見て不機嫌そうに唇を尖らせる。
そんな不機嫌なコイツをぐっと引き寄せて触れるだけのキスをした。