パーティーで俺と恋華が抜け出した件だ。
あの後どうなったかなんて聞く気もしねぇけど……
父親がご立腹なのは確か。
「……何か言いたいことがあるんだろう。仕事で忙しいんだ。手短に言ってみろ」
「勘当されるつもりで話に来た」
「ははっ。お前の目付き……母親にそっくりだ」
父親から母親のことを話した。
これは……真実を聞くなら今しかねぇな…。
これを逃したらもう聞けない……
そんな気がした。
「俺の……母さんのほんとのことを全て教えてくれ。ずっと聞きたかったのが本音」
「いいだろう。ただし………真実を知って恨むなよ」
「……分かってますよ、そんなこと」
「そうだな……あれはお前がまだ12歳くらいの時か」
懐かしむような目で記憶を呼び起こすように俺に話す。
どんな話を聞かされようと、俺は受け入れなきゃならない……。