恋華と手を繋いで夜の町を駆け抜ける。


自然とネオンの光に吸い込まれるように、ホテル街に来た。


この寒さの中、外にいるのもアホらしい。


テキトーにどっか入るしかねぇか……。


「伊月くーん……ここはどこ?」

「どこって……ラブホ」

「え、えっ……はい!?」

「ほら、突っ立ってねぇで入るぞ」


風邪引くのヤダし、とにかく屋根のある場所に入るだけ。


そんな感覚。



「な、なんだか……このお部屋すごく真っピンクで個性的とゆうか…」

「いいじゃん?恋華ピンク好きだし」

「そうゆう問題ですか…」

「わりぃな恋華」

「笑い事じゃありません!!」


一晩ここで過ごして、明日からどうするか……


ま、いっか。


恋華と二人っきりになれたんだし、俺ってすっげー幸せじゃん!


これからのことは明日ゆっくり考えよう。