それからも恋華の家に通い続けて、さりげなく受験の話題に触れてみる。
「これからどーすんの?」
「……どうするんでしょう?でも…多分、就職かな…。留学経験を生かして!」
「留学経験あれば就職先には強いな」
留学経験ありで、それでいて頭もいい。
そのまま放置するには勿体ない……。
それなりのいいところに就職させてやりたいけど……。
知り合いの会社に頼むにしても高卒ってゆうのが難だ。
あ………そいえば。
なんでコレにもっと早く気付かなかったんだ!?
「恋華。俺の会社に交渉しようか?」
「伊月くんの会社に、ですか!?」
「でも期待はするな。俺の父親が社長としている限り……難しいものがあるし」
「はい!……いいお返事期待してますねっ?」
「待ってろ……」
とは言ったものの父親が反対する確率100%。
それをどうねじ伏せるか、そこが問題点。
こう……もっと他に俺の側に置ける方法はないのかな?
俺だって恋華の側にずっといたしい。