柳田の運転で恋華のマンションまで行く。
久しぶりに来たな~。
とりあえず、恋華が風邪気味なら看病する必要あるだろ?
大丈夫かな……。
インターホンを押すと、すぐに開く扉。
いたって元気そうな恋華が出て来る。
………いや、出て来るなり玄関で無言で抱きついてきた。
「恋華から来るなんて珍しい~……。受験疲れ?」
「……うっ……ふぇーん……」
「は?……え……え!?」
俺、泣かせるようなこと言った!?
でも俺に抱きついたまま離れない。
「とりあえず……家入るから。な?」
「うっー……んっ」
下を向いてずっと俺にべったりくっつく。
顔見せてくれない。
もしかして………
この嫌な勘当たらなきゃいいな。