まぁ、ざっくりと内容は分かったから……。
「あれだよ。少年が何かしら親切なことしたらしいって内容」
「随分と簡潔にまとめましたね……。伊月くん……読めない?」
「読めなくても話せれば大丈夫」
「認めましたね!?」
よし、日本に戻ったら柳田に英字新聞頼もう。
次に読むまで完璧にしてやる。
ガッカリしたらしい恋華は、英字新聞を元の場所に戻した。
俺の方がガッカリダメージ強いんだけど!?
「そいえば伊月くん。大学って大きな場所ですね~」
「色んな学科にたくさんのヤツらが集まるからな」
「あたし英文科行くつもりなんですが……馴染めるでしょうか…?」
「確かにお前、友達作り下手くそだもんな~。でも馴染めるだろ」
「楽しみになってきた~♪」
コロコロ表情を変えてよく笑う。
そんな素直な笑顔を見てたら、俺まで自然に笑顔になる。
その笑顔があれば友達なんて簡単にできるはずだ。