お腹を抱えて大笑いする二人と、冷めた目付きで見下す一人。


部屋の入り口で固まる俺。


恋華があんなに腕っぷし強くなくてよかった~……。


「平気でそんな言葉口にするから悪いのよ。せめて夜の営みと言いなさい」

「……いや、どっちもどっちだろ」

「伊月は黙って。……恋華とうららには迷惑かけたわね……。ごめん」

「いやいや!大和はちょっと理解力足りないだけだから大丈夫!」


それ大丈夫じゃないだろ。


大和の勉強には菫が付きっきり。


うららちゃんは飽きてケータイに夢中で、恋華は隣で出された和菓子を笑顔で食ってる。


こんなに緩い雰囲気で赤点間逃れるか!?


つーか、俺も勉強しないとそろそろヤバイ。


1番になれない。


思い詰める俺に癒しがきた。


「伊月くん!このお菓子すごく美味しいです!あーんっ♪」

「ん……甘過ぎね?」

「え~……美味しいですよ!」


冷静装うのも限界。