元々、3人でお昼を過ごす事になる事の発端は2時間目授業後の休み時間。


あたしとうららちゃんで廊下で話していると、移動教室で偶然通り掛かった金髪ピアスの男の子。


「あ~!恋華ちゃん、うららさん!今日もかわいいっスね♪」

「翔大くん。なかなかお世辞言えるのねっ。恋華にはタメ口みたいだけど」

「なんか~……恋華ちゃんって年下に感じるんスよ。だから、イジメたくなるのかな?小動物みたいな感じとか。あとは…」

「ストップ!分かった!もーいいから!」


悪気のない笑顔で話すものだから、逆に照れます……。


そんなあたしの目を見て翔大くんは側に来た。


キツめの香水が鼻腔をくすぐる。


「今日のお昼一緒にどう?」

「やめときます。伊月くんと食べるから…」

「俺、停学期間長かったから友達少ないからさ~……。一緒に昼…食べたいな?」


潤んだグレーの瞳でジーっと見詰められ、近付く顔の距離。


こっ、断れるわけないじゃないですか!?


このシチュエーションで言う翔大くんは女の子慣れしてるね……。


もちろん、あたしの答えは………


「い、いいよ」


断れない性格みたい…。