後輩だから先輩の俺らに何もしてこないとは思いたい。


空のペットボトルを屋上のゴミ箱に投げ入れ、蒸し暑い校舎に入る。


「でも……その後輩王子に会うことないから大丈夫っしょ」

「今学校来てんだろ?」

「それが!長期停学からサボリ気味っつーか……ヤンキーっぽいからな」


元々そんなヤツが真面目に学校来てる方が、おかしいよな。


納得……。


だけど気になるな~……どんなヤツか。


「伊月が人に興味示すって珍しい♪今から会いに行ってみるか!?」

「わざわざ行かねぇよ!ほら、教室戻るぞ」

「はぁ?つまんな!行こーよ!ねぇ、行こうよ!」

「今度な。行く気分じゃない」


ふてくされた大和を連れて戻る。


やっぱ教室暑い……。