なんだかんだ幸せに家族3人暮らしてた。


俺は……ずっとそう思ってたのに。


簡単に崩れた。



今だに覚えてる秋の冷たい夜風が入る俺の部屋。


小学校6年で中学に向けて勉強してた時。


母親が俺の部屋を訪ねて来た。


「勉強中ごめんね?話したいことあって」

「………なに?」


この時、俺は母親の様子がいつもと違うことくらい気付いてた。


「……伊月は強い子だもんね。神城家長男として頑張れるよね?」

「え……」

「ヤンチャで人を困らせることも多いけど……優しいから!……うんっ、大丈夫」

「母さん?」


自分の言いたい事だけ言って戻ったし……。


おかしいなぁ~……。


深く気にしないどこ。