相変わらず、父親と話さないまま俺は見事私立小学校入学。
父親も母親も日本での会社経営に力を入れ出して、ずっと一緒に暮らしてた。
「おい、伊月」
「はい……父様」
「この間の算数のテストで100点取ったみたいじゃないか。さすが、神城家の人間だ」
「簡単だっから、楽勝でした」
この時だけ……
少し父親との距離が近くなった気がした。
このまま、家族仲良く過ごせればいい……
ただ、それだけ。
「伊月~!ほんとにすごいわ!やれば出来るじゃなーい♪」
「勉強しなくても100点取れるし!」
「ただ……学校でお友達に意地悪しちゃダメよ?人を傷付けちゃダメ」
「……ん。分かってる……もうしない…」
今にも受け継がれる俺様気質が既に、小学生で完成。
そのせいで小学校での友達関係はボロボロだったわけ。