恋華の教室を覗けば、自慢気にうららちゃんに見せてるモノ……


「昨日買ってやったカバン……」

「マジ!?そりゃあ、ファンクラブに噂も広まるわな~」


確かに女子は高級ブランドバッグで通学してるのももろもろ。


うららちゃんだってブランドバッグで通学してるし。


もっと高いの買ってやればよかった……


少し後悔。


「あっ!伊月くん!見て下さい!今日持って来ちゃいました」

「あー……まぁ、いんじゃねぇの?」

「うららちゃんにも、かわいいって言ってもらえたし………伊月くん?」

「女にモノ買ってやってそんなに喜ばれたの初めてだから……」


すっげー嬉しい。


こんなに喜んでくれるなら、いくらでも買ってやりたいくらいだ。


「……教室戻る」

「伊月くん?まだ来たばっかじゃ…」

「また昼休みな、チビ」


照れ隠しで雑に頭を撫でた。