先にスニーカーを履いた大和くんは、振り返ってあたしの側に来た。


「一人でしょ?送ってくよ」

「や、いいよ!大丈夫です!」

「……俺が話したい……いや、聞きたいことあってさ」


大和くんに言われるがまま、黒塗りの高級車に乗せられた。


やっぱり大和くんもお金持ちなんだよね……。


「伊月の誕生日パーティーの日に……菫と話してたんでしょ?多分……」

「はい……菫ちゃんとトイレで会って……そのまま話してたの」

「菫……何か言ってた?」

「それは大和くんが直接聞くべきです」


菫ちゃんは………


きっと大和くんが思ってる以上に、大和くんのこと思ってるから。