さすが高級ホテルのトイレ!
いい匂い~♪
トイレに入り、すぐ出ると鏡の前で化粧直しをしている美人さん。
「……貴女が伊月の彼女?」
「えっ、と~……誰ですか?」
キレイに長さの揃えられた黒髪をサラッとなびかせ言った。
「伊月の婚約者の宮本菫。そして、貴女の友人の椎名大和の彼女」
「や、大和くんの彼女さんで……伊月くんの婚約者!?」
「えぇ。一応そんなとこかしら」
あたしなんかが到底敵うはずもない美人さん。
大和撫子って言葉が世界で一番似合うと思う……。
ぷっくりとした唇に真っ赤の口紅を塗り直す姿は、まさに美女で………
「なに?ジロジロ見て……」
「いやっ、別に……キレイだな~と思って」
女のあたしでも見惚れてしまうほど。