俺がリビングから立ち去ろうとすると、最期に一言父親は話した。


「あぁ……そうそう。何人でも友達を呼びなさい。その方がいいだろう」

「……はい」


こんなこと言うなんて珍しい………。


必ず裏があるはずだ。


俺は父親を信じない。



次の日の昼休み、大和と二人で恋華のクラスに行く。


大和には説明済みだけど、あとの二人には話してない。


「伊月くん!はい、お弁当どーぞ!」

「恋華のくせに毎日欠かさず弁当作るなんて優秀じゃん」

「だってあたしが作らないと伊月くんのお昼ないし……ねっ?」


小首を傾げて聞く恋華がかわいすぎる。


そんなこと正直に言えるわけもなく、俺は恋華の手作り弁当を食べた。


ん、うまい……。