動揺で手に汗握るあたし。


それなら……伊月くんにあたしは必要ないじゃん……。


「あっ!ごめん!そんな顔しないで?実際……妹も…他の男連れて来てるんだ」

「そう、なんですか……」

「それに伊月が彼女連れて来るの初めてだよ。相当惚れ込まれてるね~」

「ってゆうか!貴方は誰ですか?」

「あぁ、言ってなかったね。宮本薫(Miyamoto Kaoru)。高校3年で、将来的には会社の跡取り息子!よろしくねっ」


この人もセレブ!!


平民はこのホテルの中にあたししかいないじゃーん!


「あれ?……恋華じゃん!ちょーかわいい♪」


この聞き覚えのある高い声は………


「うららちゃーん!」

「あっ、うらら。勝手にふらふらするのダメって言っただろ~?」

「ごめんね!薫!」


えっ、なんでこの二人が一緒にいるの!?


「恋華には言っとくね♪薫はあたしの恋人であり婚約者!」

「えっ!うららちゃん彼氏いたの!?」

「言いそびれた~♪」

「じゃ、行こっかうらら。えっと~…恋華ちゃん!何か困ったことあったら言ってね?」


セレブの世界はあたしの考えを覆す………。


薫さんとうららちゃんが婚約者で~………


やっぱりあたしは、この普通の生活でいいかもです!