………っっ。




ぇ。

なんでだろう。
私めったに泣かないのにな……


自然と頬を流れる涙。


今までずっとShowy Rhythmを応援してたけど




こんなに泣いたの、初めて。




「も、萌華……?」




え?


振り返ると


「亮ちゃんっ?!」

「萌華。
お、お前、なに泣いてんだよ…」

え?

「あ、あはは。
Showy Rhythmの新曲、やばくてさぁー!

もー、泣いちゃうよねー!」

あわてて、涙を拭う。

泣いてるなんて、らしくない



「『you』だっけ…?」


「うん。」

「そ、そっか。
ったく。店で泣くなっつーの!」


亮ちゃんは気づいてたのかな?


いつもの私じゃないってこと。

だからあの時


いつも以上に笑ってくれたのかな…

「あは。
うん。そだね…」

無理して笑ってたのも



分かってたんでしょ?


「ったく。ほんとに。
帰るぞ」

「え?」



「お前、心配だから送ってく。
ここらへんだろ?家」



やっぱ。


見透かしてたんだ…

「ありがと。亮ちゃん」