「ここは俺ら専用だ」




…はい?
今この人なんて言ったの?

「今…なんて?」
「あ?この部屋は俺ら専用だ。」


この広い部屋が?
瞬さんたちの…専用の部屋?

…。
……。

「えぇ!?」
反応が遅すぎる私にブハッと盛大に笑う大樹さん。
葵さんも困ったような顔で笑っていた。

そんな私に昴さんは
「ここは大樹の家の人がやってるんだよ」
と丁寧に説明してくれた。


あぁ、なるほど…
でも自分たちの部屋なんて作れるもんなの?

「親バカだからね、大樹の母さん」
笑いながら言う葵さんに
「親バカじゃねぇよッ!」
と大樹さんは拗ねながら言った。


大樹さんはお母さんが好きなんだね。

必死に否定している大樹さんはやっぱり
可愛かったけど羨ましく思えた。