技術の時間。


本棚を作ることになった。

ノコギリで木の板を切る作業…。


簡単だけど、小学校からのあだ名が“不器用代表”の私には、エベレスト並みに難易度が高い試練だった。

隣はもちろん君。


君は頭は私と同じで悪いのに、手先だけは器用なんだよね。


「お前、ド下手だな」


君は私のぼろぼろの板を見て、言った。