「あなたの大好きな芹香ちゃん? あの子の時もお試しだったわよ?


【リアルゲーム】は完成した。あとはこれをあらゆる携帯電話に感染させていくだけだった。

だからあたしは最初に、結登の携帯電話に入っているアドレスを使うことにした」


「芹香のアドレスを選んだのか!!?」


「それは違うわ。アドレスはプログラムがランダムに選んでいるんですもの。

芹香ちゃんがターゲットになったのはただの偶然。そんなに恨まないで?」


そう言って俺の頬を指でつつく。


俺はその手を振り払った。