「あの、それで
どうすればいいんですか?」


変な雰囲気の中
呆れながら
そう口を開いた私に



「とりあえず、春樹くん
まさしくんに謝って
許してもらって
仲直りしよう?ね?」



保健医の先生の
その優しそうな笑顔に
流され謝るほど
春樹の意思は容易いものではないのは当たり前の事であり、


黙り込みうつむく春樹の抱えてる思いは、母親としては
やはり・・・苦しくて・・



「先生、申し訳ありません。
春樹が言う事を
私は尊重したいので
まさしくんが
あやちゃんに謝ってから
うちの子に謝らせます。」



そう言いながら
大きく頭を下げたけれど・・・



先生達の判断は、



「今回の事は
春樹くんと、まさしくんの事ですので
あやさんの事は
後日、また・・・」



これ以上、先生達も
トラブルを大きくしたくないという事なんだろう。


分かるけど・・・


でも、春樹は春樹の思いがあって


大人が強要して、押さえ込んだら


春樹の意思が潰されてしまうわけであり、


そんな事・・・・


私は、やっぱりできない。