けれど・・・・

私の服を後ろから
ギュッと握りしめている春樹を
私は・・・

親バカかもしれないけれど

間違った事はしていないと・・・

信じているから。



「とりあえず・・・
春樹くん、まさしくんに
謝ろうね?」


優しそうに微笑む
私と同じくらいの
保健医の女性の先生。


そんな言葉に、



「やだ。まさしくんが
あやちゃんに謝ったら
謝る・・・・」



うつむいたまま
小さく呟いた。



「どうして
あやちゃんに
まさしくんが謝るの?」



再び、白衣に身を包んだ
保健の先生が
春樹に問いかけると



「あやちゃんに・・・・」


「あやちゃんに?」


「デブすぎて前が見えないから
どけてって
髪引っ張ったんだ・・」


その言葉に
その場にいた全員が
言葉が見つからず
静まり返った。