と、そこへ(唐傘にとって)まさに救世主の声が(唐傘の)命を救った。


「おいっ!何しとるんや阿呆悪魔!あんさんがおらんと行けへんのやから、はよせんかいッ!」


声だけがこちらに届いたものの、カルハの抑制剤には十分だ。

ちらり、と唐傘小僧に視線を向けたカルハは溜め息をついて潔く手を離した。

しかし、


「これで助かったと思うなよ?」

「!!」


にっこり。

爆弾並の、いや、それ以上の衝撃を与えてカルハは去っていったのだった。

さすが悪魔。やること(言うこと)も悪魔である。


残された唐傘小僧は、もはや死人…抜け殻同然のように真っ白になっていたという。

怖や怖や。