息を切らし石段を駆け上がる。 この石段を駆け上がれば 町が広がっている。 よく母と父と来ていた場所。 ここらへんで1番栄えている町は 人が多く賑やかだった。 夜になった町は提灯やロウソクの 光で眩しいほどだった。 いつきても町は賑やかだ。 「いつ来てもお祭りのようだ」 僕はそうつぶやくと 母と父の姿を探した。