羽村は、驚きを隠せず、瞳を揺らして口を手で押さえる。しばらくして、羽村君と仲の良い男子が軽く羽村君の背中を押した。
促されると、羽村は、舞台の上に上がった。
はむら なつき。
6文字だから、6人で円になることを把握したクラスメイトは、ぼちぼちと集まり始めていた。
陽菜や千春は誰と集まっていいのか分からず、立ち上がったままつっ立っていた。その選択が、人を殺すことになるかもしれないということが躊躇う要因だった。
「陽奈…」
やがて、千春が女子2人を連れて陽菜に駆け寄る。
「一緒に、集まろ?」
千春は陽菜の手を握った。なんだか、陽菜の手は驚くほど冷えきっていて、うなだれている様子からして、体調が確実に悪そうだった。
千春が連れてきた女子2人と陽菜を合わせると…4人。まだ、2人足りない。
「俺達もいいか?」
「あ…光太」
後ろから話しかけてきた光太は、1人男子を連れていた。
陽菜と千春はコクリと頷き、6人で円になり床に座った。