読み終えると、クラスメイトたちは唖然としていた。
きっと、クラスメイトたちは、これ以上死人を出さないために、このゲームをやろうとでも思ったのだろう。
でも、どちらにせよ、死んでしまうことがここには記されていた。
みんなで逃げ出したら全員死ぬ。このゲームをするとしたら一人だけ生き残る。
そう、夢にも思わなかった。死と直面するなんて…。
しかし、脳裏に焼き付いた、モニター越しの矢澤さん達の無惨な姿…。
信じられずにはいられなかった。
しかも、このゲーム…、人を、殺すのだ。
ランダムで名前が呼ばれる…。
呼ばれた人は、舞台に立って待機…。
その人の名前の文字数だけ、円になって集まり座る。
そこで、余った人は、その舞台に立っている人に…槍か鉄砲で殺される。
みな、流れは大体掴んだ。
なんて残酷なゲームなんだろう。そして、なんのために行われる…?
凍りついたような空気が続く。
『プリントの裏に、唄が書いてあります』
ビクッ。クラスメイトの数人がビクッと震えた。
その放送はまるで、全ての行動を知っているかのようだった。監視カメラとか設置してあるのか?と思い、何人か天井の隅を見たが、それらしきものは見当たらない。
はぁぁ…とため息をつくと、白くなった。
陽菜はプリントを裏返して、放送の声が言っていた『唄』を読むことにした。