律side
頭が鈍器で殴られたようにズキズキする。
目を開けようと瞼に力をいれるけど、なかなか思うように動いてくれない。
やっと開いた瞼の間から見えたのは真っ暗闇。
………少し経って視界が開けると眩しいばかりの白に包まれていることに気が付いた。
『…………うっ……』
腕にぐっと力をいれて起き上がる。
………また戻ってきてしまった。
白い部屋の中にある真っ白なベッド。
3年前と全く同じ状況だ。
鈴次「………お目覚めかな?」
『……っ!!!』
ニヤリと笑うコイツもあの時のまま。
『………今度はっ…何の用だ……』
鈴次「…言ったでしょ。3年前からずっと君が欲しいって」
奴が扉から一歩一歩近づいてくるたびに身体の震えが酷くなる。
自分を抱き締めようとしたけど、
腕が固く縛られていて動かない。
『来ないでっっ!!!』