朝陽「その可能性が高いですね。闇烏は情報処理関係にはめっぽう強いですから」
恐ろしい速さでキーボードを打ちながら、目線だけ上げて朝陽が言った。
朝陽「渉、闇烏を前調べたときに僕が導き出したパスワードは?」
ピクッと眉を動かした渉がゆっくりと目を閉じる。
渉「ええっと、これかな?」
パソコンの膨大なデータの中から、渉が1つの数字の羅列を指差す。
渉は暗記系にはめっぽう強い。
思考系は苦手だが。
朝陽「……ビンゴだ。中枢のくせにここだけガードが弱いんだよ」
二人の連携で情報を出すまでに3分とかからなかった。
奴等の情報処理能力がいくら高かろうが、
この二人の連携には勝てない。
朝陽「………翼、出ましたよ」
ふぅっと息を吐いた朝陽がパソコンを差し出してきた。
『……………廉さん、准さん、俺達に行かせて下さい』