廉「………翼」 低い声に呼ばれて顔を上げる。 『…………』 俺を見つめる目は微かに怒りを滲ませる。 廉「…一旦、八神に帰るぞ。あいつの居場所を割り出してからだ」 そう言って、俺の頭に手を置いた。 『…はい』 ………怒りに任せない冷静な姿。 こんな人になりたい、 こんな人こそ人の上に立つような人だ。 広い背中を追いかけながら思った。 ……待ってろ、律。 必ず助けるから。