「…………っ…、……!!! 」
遠くから尋常じゃないほどの殺気を感じた。
『…………ッ!!!』
思わず身体が硬直する。
電気が走ったようなビリビリとした緊張感が漂う。
響「………はいっ!!!」
今まで聞いたことがないような響の威勢のいい声でスッと身体の力が抜けた。
『……どうした?』
電話を終えて、響がこっちに向かってくる。
響「今すぐ須藤組に来いって言われた」
『……廉さんか?』
響の顔色が悪い。
響「…律のことも話した。先に須藤組を潰さないとどうにもなんないからって……」
烈「……ヤバいな。早く行こう」
烈が慌てたように歩きだした。
『おいっ!烈!』
……何でそんなに焦ってんだ?
烈「…響、さっきの怒鳴り声、廉兄でしょ?」
響「……あぁ」
烈「廉兄がキレてる。早くいかないと暴走し始めるぞ」
夜月「暴走!?」
烈「あれでもシスコンだからな」