痛いほどの沈黙が続いた。
響「……普通の喧嘩じゃない。人の命を奪うような争いなんだぞ。気持ちだけでどうにかなるもんじゃないんだよ」
今まで黙っていた響が初めて口を開いた。
分かっている。
自分たちが未熟なことなんて………
『………っ』
唇を噛み締めた。
悔しい……何も言い返せない自分が。
紅「…………ふっ」
ずっと黙っていた紅が突然笑った。
紅「……後悔したくない、かぁ……自分で言ったことに首締められるとは思わなかったね」
口調はどこか嬉しそうだった。
…………ヒュッ……
2階の手すりを越えて紅が下に降りてきた。
その拍子にふわっとフードが取れた。