ピリピリした空気がまとわりつく。
殺気までは出てないが、
長時間この状態は無理だ。
『……あの伝言は何だ』
紅「………そのままの意味だけど?」
紅は興味すらなさそうに話す。
『…悪いが、あれだけじゃ納得すら出来ない』
紅「別に納得しなくもいい。俺らに近づくな」
紅はいたって冷静だ。
『俺らには話す価値もないと?』
感情的にならないように、
あくまで平静を保つ。
紅「…ははっ、その通りだ。分かったらとっとと帰れ」
鼻で笑った様に言って、
紅は幹部室の方へ歩いていく。
………くそっ、駄目だ。
こんなことを伝えたかったんじゃないんだ。
俺は思いっきり息を吸い込んだ。