『……紅に会いたい』
見張りをしている下っぱに話しかける。
コイツも黒髪。
ピアスも見える。
下っぱ「……翠嵐ですね。分かりました、入って下さい」
礼儀正しく案内された。
意外にも簡単に通されたな……
しばらくするとさっきの下っぱが帰ってきた。
下っぱ「呼んできました。もうすぐいらっしゃいますよ」
『あぁ』
倉庫の中はたくさんの下っぱたちが、
バイクをいじったり、
ゲームをしたり、
くつろいだり、
かなり自由だ。
俺らが来たから今は隅のほうで、並んでる。
それはそれはピシッと。
紅「………はぁ、何の用だ」
不機嫌そうな声とともに二階から幹部の5人が出てきた。
紅はいつものように黒のフードの上に赤の特攻服を着ている。
その雰囲気を感じて、
その声を聞いて、
俺の疑問と迷いは吹き飛んだ。