翼side
『……はぁ、はぁ』
無理矢理身体を動かしたからか、息が上がる。
汗を拭って視線を上げると、
目の前にそびえ立つ馬鹿デカイ倉庫。
……なんだこれ。
朝陽「さすが桜花だねぇ~」
夜月「……金持ちかよ!」
渉「しかも綺麗だし。遊べそう~!」
勿論、コイツらも一緒。
桜花の倉庫に来た理由?
そんなの決まってる。
あの手紙の内容を撤回させるためだ。
朝陽たちにも手紙を見せた。
朝陽「………勿論、ボクたちも賛成」
俺の意見を伝えると、
ニコッと笑って返してくれた。
『じゃ、行くか』
真っ直ぐ前だけを見つめて進む。