「そうか。ま、何かあったら話聞くから」
「え、紫苑が?」
「まかせとけ」
「…不安だなぁ」

紫苑の方を見つめ、肩を揺らしながらくすくすと笑う。

「まぁ…何かあったらよろしくね?」

いたずらっ子のように微笑む愛音を見て紫苑も微笑んだ。

「あ、そう言えば…今日upしたの、凄い好評だった」
「え?あぁ…そっか。今日upだっけ」
「サイトパンパンだったぞ?やっぱ、お前才能あるよな」
「そう?」
「おう」

そう、紫苑の隣で美しく微笑むのが月城愛音。音楽を愛し、音楽に愛されるもの。
愛音はスマホを持っていない。だから、紫苑が代わりにサイトを立ち上げて、歌をupしているのだ。

「なんかいつもごめんね」
「いいんだよ、俺がしたいだけだし」